【北東北3県】雪国に住むメリット&デメリット
こんにちは、スミオです。
当サイトでは、これから移住について本格的に検討していきたい人向けに、漠然とした悩みから移住完了までの道のりをご案内しています。
移住先を選ぶうえで雪国も選択肢に挙がることがあるでしょう。
雪国というくらいなので冬になると降雪・積雪があります。
雪とともに暮らしていく上での生活の実態は、温暖な地域出身の人からすれば想像もつかないことがいくつもあります。
そこで本日は、10年間東北で暮らしたことがあるスミオが雪国移住のメリット&デメリットを徹底解説します。
この記事を読むことであなたは移住の失敗の一つを回避することができるようになりますのでぜひ最後までご覧ください。
データから観る北東北3県
本州の雪国といえば東北地方が思い浮かびます。そのなかでも青森県・秋田県・岩手県からなる北東北3県は冬季になると雪が積もります。
北東北出身の人からすれば冬の光景をイメージしやすいですが、温暖な地域出身の人はそうもいかないと思います。
そのため、まずは気象庁のデータをご覧ください。
青森市の平均気温および降雪の深さ
2021年 | 月平均気温( ℃ ) | 降雪の深さ(cm) |
1月 | -1.9 | 183 |
2月 | -0.7 | 131 |
3月 | 5.4 | 9 |
4月 | 9.0 | 5 |
5月 | 14.4 | ーー |
6月 | 19.4 | ーー |
7月 | 23.9 | ーー |
8月 | 23.5 | ーー |
9月 | 19.8 | ーー |
10月 | 13.9 | ーー |
11月 | 9.0 | 1 |
12月 | 1.7 | 222 |
平均/合計 | 月平均11.5 ℃ | 年合計488cm※ |
※寒候年計測であるため2020年8月1日~2021年7月31日までの期間で算出しています。
秋田市の平均気温および降雪の深さ
2021年 | 月平均気温( ℃ ) | 降雪の深さ(cm) |
1月 | -0.4 | 115 ) ※1 |
2月 | 1.7 | 89 |
3月 | 6.5 ) ※1 | 2 |
4月 | 10.1 | ーー |
5月 | 15.4 | ーー |
6月 | 20.8 | ーー |
7月 | 26.0 | ーー |
8月 | 25.5 | ーー |
9月 | 21.0 | ーー |
10月 | 14.8 | ーー |
11月 | 10.1 | ーー |
12月 | 2.8 | 67 |
平均/合計 | 月平均12.9 ℃ | 年合計269cm ※2 |
※1 統計を行う対象資料が許容範囲で欠けていますが、上位の統計を用いる際は一部の例外を除いて正常値(資料が欠けていない)と同等に扱います(準正常値)。 必要な資料数は、要素または現象、統計方法により若干異なりますが、全体数の80%を基準とします。
※2 寒候年計測であるため2020年8月1日~2021年7月31日までの期間で算出しています。
盛岡市の平均気温および降雪の深さ
2021年 | 月平均気温( ℃ ) | 降雪の深さ(cm) |
1月 | -2.8 | 104 |
2月 | -0.2 | 40 |
3月 | 5.7 | ーー |
4月 | 9.3 | 1 |
5月 | 14.9 | ーー |
6月 | 20.6 | ーー |
7月 | 24.5 | ーー |
8月 | 23.8 | ーー |
9月 | 19.2 | ーー |
10月 | 13.2 | ーー |
11月 | 7.7 | 2 |
12月 | 1.2 | 43 |
平均/合計 | 月平均11.4 ℃ | 年合計176cm※ |
※寒候年計測であるため2020年8月1日~2021年7月31日までの期間で算出しています。
青森市・秋田市・盛岡市の比較
2021年 | 気温<月平均> | 降雪の深さ<年合計> |
青森市 | 11.5 ℃ | 488cm |
秋田市 | 12.9 ℃ | 269cm |
盛岡市 | 11.4 ℃ | 176cm |
青森市と盛岡市は平均気温がほぼ同じである一方、降雪量は約3倍の違いがあります。また秋田市は盛岡市よりも平均気温が高いものの、日本海側に面しているため約1・5倍増となっております。
青森県は降雪量がとても多いため雪かきで苦労することは間違いないです。しかし他県よりも優れた除雪体制が整っているため、秋田県・岩手県と比較して2~3倍も苦労するということはありません。
というのも青森県は積雪量が多いことが当初から分かり切っているため、除雪車の出動回数が他県よりも多めに計画されている他、流雪溝などの排雪設備も整っています。
一方で岩手県や秋田県は除雪車の稼働率や流雪溝の設置率が青森県ほど高くありません。そのことで除雪の効率が悪く、むしろ岩手県のほうが除雪に苦しむという状況になっています。
以上のことから、青森県は降雪量がとても多い分、その対策はしっかり練られているということを覚えておいてください。
雪国に住むメリット・デメリット
雪国に住むメリット
- きれいな雪景色を観られる
- ウィンタースポーツなど雪で遊べる
- 白鳥と出会える
- 近所の人と交流しやすい
‹きれいな雪景色を観られる›
春夏秋までいつも観ていた景色が、冬になると一面の銀世界に変わります。これは雪国に住む人だけが楽しめる冬の風物詩です。
また雪に匂いがあることはご存じでしょうか。澄み切った水に包まれるような清涼な匂いが冬に楽しめることでしょう。
さらに、冬の夜は、春夏秋の夜と比べて明るいのが特徴です。一面に積もった雪から放たれる雪明りが街を照らしてくれるため、深夜になっても薄暮のような明るさがあるのが雪国の特徴です。
このように雪国の雪景色は、春夏秋では感じられない季節感を演出し、どこか異世界にいるような楽しさが味わえるのが醍醐味です。
‹ウィンタースポーツなど雪で遊べる›
スキー・スノーボードなどのウィンタースポーツ好きなら雪国は最高の生活環境になります。毎週末、いや毎日でもゲレンデに通って思う存分滑走することができるので、その趣味を持つ人にとって生きがいになり得る環境です。
そうでなくても、かまくらを掘ったり、雪合戦をしたり、雪にダイブする経験は雪国でなければできません。家族連れならお子さんに貴重な体験となることは間違いないです。
‹白鳥と出会える›
白鳥は冬になると、シベリアやオホーツク海から越冬のために東北地方に飛来します。
東北地方の飛来地では白鳥を間近で観ることができる他、パンを千切って白鳥さんたちに振舞ったりと、人と白鳥の交流がそこに生まれます。
こうした白鳥との貴重な体験は東北の冬ならではですね。
‹近所の人と交流しやすい›
積雪になると外に出て雪かきをすることになりますが、それはご近所さんも同じです。みんなで軒先に出ていると自然に会話が生まれます。
「今朝も降りましたねー」「そうですねー」
そんな他愛のない会話から、お互いの心理的な距離は縮まって仲良くなっていくものです。
そう考えれば雪が多いことは悪いことばかりではなく、むしろ人と人を近づけてくれる良い環境になり得ます。
雪国に住むデメリット
- 事故やケガのリスクが高くなる
- 自家用車や暖房の費用が高くなる
- 除雪が必要であるため体力と時間が奪われる
- 洗濯物や布団を外干しできない
‹事故やケガのリスクが高くなる›
雪国の道路は朝になるとアイスバーン(凍結路)になり大変危険です。
車を運転すればスリップ事故の確率が高くなりますし、普通に歩いていても転倒します。
実際、車で走っていると衝突事故を起こしたり、崖から落ちた車を何台も目撃してきました。
このように雪国の移動は命がけになることを覚えておきましょう。
‹自家用車や暖房の費用が高くなる›
雪国では事実上、バイク・自転車・徒歩移動の選択肢はありません。ほとんど車での移動が前提となります。
雪国で車を用意する場合、温暖な地域に比べてコストは高くなります。まず北東北三県では四駆がほぼ必須になります。
よく除雪されている幹線道路のみを走ることを考えるなら前輪駆動でも大丈夫かもしれません。
しかし自宅に至るまでの小道は除雪が追い付いていない場合があり、四駆でなければ雪にハマって脱出不可になる危険性があります。
そして、雪道の上り坂は前輪駆動で走破することはまず不可能だと考えてください。
四駆のほかには、寒冷地仕様車を選ぶ、足回りに防錆加工を施すなど、雪国仕様の車を用意しなければならないため必然的に自動車コストが高くなります。
また暖房費も高くなりがちです。北東北三県は11月~3月までが事実上の冬です。その長い期間、暖房を使うことになるのでその分暖房費は掛かります。
エアコンを暖房として使う場合は、寒冷地仕様エアコンを選ぶ必要があります。安くても一台30万円ほどしますのでそのコストも考えなくてはいけません。
‹除雪が必要であるため体力と時間が奪われる›
朝になると大量の雪が積もっているので、玄関や駐車場の雪かきに追われます。出勤前に雪かきをやらなければ車を出せないので逃れることは出来ません。
毎朝、汗だくになり体力を奪われ、時間に追われるという重労働をやらなければならないので大きなデメリットです。
日中に雪が積もれば、仕事から帰ってきてからも雪かきが待っています。そうしなければ駐車場に車を停めることができないからです。
仕事のほかにもこうした重労働が加わる生活に耐えられるなら、問題ないかもしれません。
‹洗濯物や布団を外干しできない›
雪国ではベランダにも雪が積もっていますので、そう簡単に洗濯物や布団を外干しできません。
たまたま雪が積もっていなくて干せたとしても、突如として降り出した雪に晒されることも珍しくありません。
このように雪国では外干しできるチャンスがめっきり減りますので、外干し派の人にとっては厳しい環境といえます。
まとめ
以上、雪国に住むメリット・デメリットについて解説しました。一長一短がありますので、この記事を参考にして自分のライフスタイルに合致するかぜひ検討してみてください。